株式会社 ブラス
主要事業
ウエディング事業(結婚式、披露宴の企画・運営)
サマリ
2026年7月期第1四半期(2025年8月1日~2025年10月31日)の連結業績は、売上高が3,173百万円(前年同期比0.2%減)と微減にとどまったものの、コスト増の影響により営業損失163百万円(前年同期は利益74百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失142百万円(前年同期は利益52百万円)となり赤字転落しました。挙式・披露宴実施組数は732組(前年同期比4.6%減)でしたが、平均単価は上昇しました。財政状態では総資産が増加した一方、利益剰余金の減少により純資産は減少しています。通期見通しに変更はありません。
AIインサイト
企業の戦略意図として、売上は微減ながらも堅調な新規受注を確保しつつ、コスト増加(食材費、人件費等)に対しては「業務効率の改善や仕入コストの見直し、サービスの付加価値強化」を継続的に実施し、収益性の維持・改善を最優先課題としていることが読み取れます。これは、結婚式需要が安定している一方で、消費者側の節約志向や外部環境によるコスト増が深刻化しているという市場環境の変化に対応するための防衛的な動きです。また、会計処理の変更(社宅家賃の相殺表示)は、実態に即した財務報告への志向を示すものであり、経営の透明性向上への意識が垣間見えます。第1四半期で赤字に転落した点は危機意識を高め、通期計画達成のためには、単価上昇の傾向を維持しつつ、コスト管理の更なる徹底が求められる状況です。
業績
売上高は3,173百万円(対前年同期比0.2%減)とほぼ横ばいでしたが、営業利益は前年同期の74百万円から一転して163百万円の損失となりました(-237.9%の変動)。経常利益は前年同期の82百万円から169百万円の損失へ転落しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期の52百万円から142百万円の損失となりました。実施組数は732組(4.6%減)でしたが、平均単価は4,032千円(2.1%増)と増加しました。コスト面では、原価率の上昇、人件費、店舗修繕費、備品消耗品費が計画を上回ったことが利益を圧迫しました。
財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産合計は12,170,799千円(前連結会計年度末比759,226千円増)となりました。これは主に現金及び預金(151,818千円増)と有形固定資産(550,233千円増)の増加によるものです。一方、純資産合計は3,969,525千円(前連結会計年度末比185,529千円減)となり、主に利益剰余金の減少(185,378千円減)が要因です。自己資本比率は32.6%(前期末36.4%)に低下しました。負債合計は8,201,274千円(944,756千円増)で、長期借入金や契約負債の増加が目立ちます。
キャッシュ・フロー
当第1四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。参考情報として、当四半期における減価償却費は172,126千円でした(前年同期は183,531千円)。
今後の見通し
2026年7月期の通期業績予想については、2025年9月12日に公表された業績予想から修正はありません。売上高14,594百万円(対前期比7.6%増)、営業利益773百万円(2.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益468百万円(13.5%増)を見込んでいます。
株主還元
2026年7月期の年間配当金予想は、現時点(第1四半期終了時点)で前回予想から修正されておらず、合計8.00円(うち期末4.00円、第2四半期末4.00円を想定)となる見込みです(2025年7月期実績は合計8.00円)。第1四半期末配当は0.00円です。