グローバルX MSCI 気候変動対応-日本株式 ETF
主要事業
MSCI Japan Climate Change Index(配当込み)に連動対象とするETF(上場投資信託)の運用。
サマリ
本ETFは2025年10月期(上半期)を対象とした決算であり、純資産合計は11,950百万円(前期末9,539百万円)と増加した。当期は有価証券売買等損益が2,401,864,168円の黒字となり、営業利益(経常利益・当期純利益)として2,511,486,778円を計上した。100口当たり基準価額は199,103円から249,423円に上昇し、100口当たり2,100円の分配金が実施された。期中の設定口数は138千口の減少(純流出)があったにもかかわらず、基準価額の上昇が純資産を押し上げた。
AIインサイト
このETFのビジネスモデルは、市場環境(日本株式市場、特に気候変動関連銘柄)の動向に完全に依存している。第8期におけるパフォーマンスの急激な改善(有価証券売買益の大幅な黒字転換)は、市場環境の好転を享受したことを示している。戦略意図としては、投資信託約款に基づき忠実に指数に連動させることにあり、特段の能動的な戦略変更は見られないが、期中に138千口の純流出(設定口数211千口に対し交換口数138千口)があったにも関わらず、分配金(2,100円/100口)を実施し、基準価額を大幅に上昇させたことは、既存投資家に対するリターンの確実性を示す意思の表れと解釈できる。また、デリバティブ取引(先物取引)を市場リスクヘッジではなく、運用効率化のために利用している(ヘッジ会計非適用)。
業績
第8期(2025年4月25日~2025年10月24日)の業績は大幅な増益となった。営業収益合計は前会計期間(第7期:△573,459,361円)から2,518,251,613円に急回復。これは主に有価証券売買等損益が前期の△574,791,338円から2,401,864,168円へと大きく改善したことに起因する。結果、当期純利益は2,511,486,778円を計上した。受取配当金も前期1,754,509円に対し当期108,859,894円と大幅に増加している。
財政状態
貸借対照表(2025年10月24日現在)では、資産合計が9,540,760,313円から12,061,031,855円へ増加した。流動資産の内訳では、株式が9,498,470,610円から11,899,428,080円へ、コール・ローンが9,450,062円から27,912,105円へと増加している。負債合計は1,483,624円から110,881,824円へ増加し、主な要因は未払収益分配金(100,613,436円)の計上である。純資産合計は11,950,150,031円となり、前期末の9,539,276,689円から増加した。これは、期末剰余金が2,223,242,557円から4,634,115,899円へと増加したことによる。
キャッシュ・フロー
本資料はETFの決算短信であり、一般的な企業キャッシュフロー計算書(営業、投資、財務CF)の形式での開示はない。しかし、運用状況から推察すると、投資活動(有価証券の売買)が損益に大きく影響している。特に、有価証券売買等損益が大幅なプラスに転じたことが、基準価額の上昇と純資産の増加の主要因である。また、純資産の部において期中一部交換元本額(流出を示唆)はあったものの、分配金として100,613,436円の支払いが実行されている。
今後の見通し
本決算短信には、次期(2026年4月期以降)の通期業績見通しに関する具体的な記述はない。これはETFの性質上、運用成績は市場環境に直接依存するためである。
株主還元
当計算期間(2025年4月25日~2025年10月24日)において、100口当たり2,100円の分配金が支払われた。分配対象額は102,711,845円(100口当たり2,143円相当)から算出され、実際に100,613,436円が分配されている。前期(2025年4月期まで)の分配金は0円であったため、当期は積極的な分配が行われた。