グローバルX 日経225 カバード・コール ETF(プレミアム再投資型)
主要事業
「日経平均カバードコールATMインデックス(トータルリターン)」に連動対象指標とする投資信託受益証券の運用(株価指数先物取引及び株価指数オプション取引を利用したカバード・コール戦略)
サマリ
本決算短信は、グローバルX 日経225 カバード・コール ETF(プレミアム再投資型)(2858)の2025年10月期(2025年4月25日~2025年10月24日)の運用状況を示す。当期間は純資産残高が343百万円から251百万円へ減少した。これは、主に一部解約に伴う元本100,000,000円の減少が影響している。一方、損益計算書上では、有価証券売買等損益が大幅な利益(92,023,775円)を計上したことにより、営業利益は36,549,031円を確保し、期末剰余金は51,799,625円となった。分配金は100口当たり1,800円と大幅に増加した。
AIインサイト
企業の戦略意図は、カバード・コール戦略に基づき、市場の変動を利用して収益を確保しつつ、高い分配水準を維持することにある。当期の業績で「有価証券売買等損益」が大幅なプラスに転じたことは、市場環境(特に日経平均株価)が当期に好調に推移したことを示唆しており、この戦略が機能したことを示している。一方、デリバティブ取引(先物・オプション)の評価損益はマイナスに転じており、市場変動に伴うリスク管理の難しさも示している。投資家層については、当期に発行済口数が100千口減少(純資産ベースで約1/4の解約)しており、一定規模の資金流出があったことが確認できる。分配金の劇的な増加は、資金流出を抑えるためのインセンティブとして機能する可能性があるが、資産規模の縮小傾向にある点には注意が必要である。
業績
第7期(2025年4月25日~2025年10月24日)の業績は好調であった。営業収益合計は37,164,553円となり、第6期(5,257,115円)比で大幅に増加した。この主な要因は「有価証券売買等損益」が92,023,775円の利益を計上したことによる(第6期は△23,418,753円の損失)。ただし、「派生商品取引等損益」は前期の27,330,610円の利益から△58,866,460円の損失へと転換した。結果として、営業利益、経常利益、当期純利益は全て36,549,031円を計上した。100口当たり分配金は前期の200円から1,800円に増加している。
財政状態
貸借対照表上、総資産は前期末の355,694,628円から当期末272,027,466円へ減少した(構成比の百万円未満切捨てでは343百万円から251百万円への減少)。これは、期中一部解約に伴い「元本」が300,000,000円から200,000,000円へ100,000,000円減少したことが直接的な原因である。資産側では、主要投資資産である「投資信託受益証券」が287,182,500円から217,131,570円へ減少。「コール・ローン」も減少している。負債合計は12,394,034円から20,227,841円へ増加したが、純資産合計の減少額(343,300,594円から251,799,625円へ)の方が大きく、純資産が減少した。
キャッシュ・フロー
本決算短信には、一般的なキャッシュフロー計算書(営業、投資、財務CF)の項目ごとの記載はない。しかし、貸借対照表と運用状況から推測される情報として、当期は純資産が減少しており、その主な要因は「当期一部解約に伴う剰余金減少額」として24,450,000円が計上され、分配金として3,600,000円が支払われている(剰余金減少額又は欠損金増加額に含まれる元本変動を除く)。営業活動による資金の増減は、当期純利益相当額(36,549,031円)が計上されているが、解約による資金流出がそれを上回ったと考えられる。
今後の見通し
本資料は2025年10月期の決算短信であり、通期の業績見通し(期末を過ぎた時点での最終結果)が記載されているため、将来の業績見通し(Forecasting)についての記述はない。
株主還元
当期(2025年10月期)の100口当たり分配金は1,800円であり、前期(2025年4月期)の200円から大幅に増加した。分配金の計算過程によれば、当期配当等収益額(4,007,238円)と分配準備積立金(225,947円)の合計額から経費(615,522円)を控除した分配対象額3,617,663円(100口当たり1,808円)のうち、3,600,000円(100口当たり1,800円)が実際に分配されている。これは、利益を積極的に株主に還元する姿勢を示している。