株式会社アーバンライク
主要事業
セミオーダー住宅や規格住宅の企画、設計・施工、請負事業(住宅事業)、不動産の分譲、開発、販売、仲介事業、賃貸管理業(不動産事業)、福祉関連施設の建築および販売(福祉関連施設事業)
サマリ
2025年10月期(2024年11月1日~2025年10月31日)は、住宅業界の市場低迷や仕入活動の遅れにより、売上高が前期比16.3%減の5,141百万円となりました。しかし、販売拠点の統廃合による経営資源集中や提案力・生産性の向上策が奏功し、セグメント利益では住宅事業が大幅増益(同481.2%増)となり、全社営業利益は225百万円(同14.6%増)と増益を確保しました。一方で、福祉関連施設事業や不動産事業の売上・利益は減少し、当期純利益は128百万円(同1.8%減)となりました。営業活動によるキャッシュフローはマイナスに転じましたが、純資産は増加しました。
AIインサイト
企業の戦略意図として、厳しい市場環境下(住宅着工戸数減少、金利動向注視)で利益確保を最優先する姿勢が明確です。住宅事業では「販売拠点の統廃合」「経営資源の集中」「提案力・生産性の向上」を断行し、結果としてセグメント利益を481.2%増と大幅に改善させており、内部効率化を強く推進しています(優先順位の変化)。これは、土地仕入の遅れによる販売件数減という外部要因を、原価管理と受注効率の改善(利益率改善)で吸収しようとするビジネスモデルの適応策を示しています。今後の見通しでは、住宅事業において「仲介会社を中核とした流通チャネルへの戦略的シフト」「Webサイト刷新による顧客接点拡大」を掲げており、従来の直接販売モデルからの脱却と販売機会の多角化を図る成長戦略が見られます。また、重要な後発事象として、沖縄でのリフォーム事業拡大のため、現地企業を買収しており、地域事業とのシナジーと事業領域の拡大に意欲的です。
業績
売上高は5,141百万円で前期比16.3%減でした。営業利益は225百万円(14.6%増)、経常利益は198百万円(19.6%増)と増益を達成しました。当期純利益は128百万円(1.8%減)でした。住宅事業の売上高は3,673百万円(9.5%増)、セグメント利益は296,591千円(481.2%増)と大幅に伸長しました。不動産事業は売上高451,240千円(36.2%減)、福祉関連施設事業は売上高1,015,712千円(50.8%減)と、減収となりました。
財政状態
総資産は3,469,790千円(前期末比35,672千円増)、純資産は833,421千円(同128,874千円増)となりました。純資産の増加は主に当期純利益の計上による利益剰余金の増加(128,874千円増)によるものです。自己資本比率は24.0%(前期末20.5%)に改善しました。流動資産は主に仕掛販売用不動産や完成工事未収入金の増加により19,759千円増加しましたが、現金及び預金が減少しました。
キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは△105,724千円(前期は391,963千円の獲得)と大幅なマイナスとなりました。これは主に法人税等の支払額(170,936千円)や売上債権の増加額(104,886千円)によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは△83,832千円の使用となり、定期預金の預入や有形固定資産の取得が主な支出要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは△43,914千円の使用で、長期借入金の収入(401,000千円)があったものの、返済額(424,334千円)がそれを上回りました。
今後の見通し
2026年10月期の単体業績予想として、売上高6,353百万円(前期比23.6%増)、営業利益295百万円(30.9%増)、経常利益257百万円(29.6%増)、当期純利益170百万円(31.9%増)を見込んでいます。連結ベースの業績予想については、精査に時間を要しているため、別途開示予定です。
株主還元
2024年10月期、2025年10月期ともに年間配当金は0円00銭であり、2026年10月期予想も0円00銭です。配当金総額、配当性向、配当率に関する具体的な実績・予想数値の記載はありません。