アップコン株式会社
主要事業
沈下修正事業(決算短信上、単一セグメントとして記載)
サマリ
2026年1月期第3四半期累計期間の業績は、売上高1,117百万円(前年同期比29.4%増)、営業利益435百万円(同52.2%増)と大幅な増収増益を達成した。好調な民間・公共工事の受注が寄与した。貸借対照表では、現金預金や有価証券の増加により総資産が期首比で増加し、自己資本比率は88.8%と高い水準を維持している。通期業績予想および配当予想に変更はない。
AIインサイト
企業の成長への意思は非常に強い。第3四半期累計で売上高、全利益項目が前年同期比で50%超の大幅増を達成しており、これは「民間・公共工事ともに受注が好調」という市場環境の恩恵を最大限に享受している証左である。財政状態の安定性も極めて高く(自己資本比率88.8%)、内部留保と高い収益力を背景に、さらなる事業拡大が可能な財務基盤を持つ。一方で、2026年1月期通期予想では、当期純利益が前期比で減益を見込んでおり(-12.1%)、これは上期の大幅な成長が通期で維持できない可能性、あるいは先行投資やコスト増が見込まれることを示唆しており、成長加速への過信を戒める点として注目される。また、株主還元については特別配当の有無により変動しており、2026年1月期予想では特別配当が前回より減少している点から、内部留保を重視する姿勢がうかがえる。
業績
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が1,117百万円(対前年同期比29.4%増)、営業利益が435百万円(同52.2%増)、経常利益が442百万円(同53.0%増)、四半期純利益が294百万円(同53.1%増)といずれも大幅な増加を示した。これは、建設業界の良好な受注環境と、前期の大型案件に匹敵する複数の案件を受注したことによる。1株当たり四半期純利益は69.75円(株式分割調整後)。
財政状態
2025年10月31日時点の総資産は2,064,650千円となり、前事業年度末比で271,890千円増加した。主な増加要因は流動資産の増加(215,027千円増)、特に現金預金の増加(163,601千円増)と有価証券の増加である。純資産合計は1,832,416千円(前事業年度末比293,351千円増)となり、四半期純利益の計上や譲渡制限付株式報酬に伴う資本増加が寄与した。自己資本比率は88.8%と非常に高い水準を維持している。
キャッシュ・フロー
当第3四半期累計期間に係る四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、詳細なCFの状況は不明である。ただし、貸借対照表の変動から、現金預金が163,601千円増加していることが確認できる。
今後の見通し
2026年1月期の通期業績予想(売上高1,320百万円、営業利益350百万円、経常利益355百万円、当期純利益215百万円)に変更はない。当期純利益は前期比で12.1%減益予想となっている。株式分割の影響が1株当たり当期純利益(50.74円)に考慮されている。
株主還元
2026年1月期(予想)の年間配当金合計は22円00銭(株式分割調整後)の見込みである。内訳は期末配当11円00銭(普通配当6円00銭、特別配当5円00銭)。2025年1月期の実績合計25円00銭(普通配当10円00銭、特別配当15円00銭)と比較すると、予想ベースでは減配となる(株式分割を考慮しない場合、2025年1月期は75円に対し2026年1月期予想は33円)。